校内研究・キャリア教育

▼校内研究   ▼キャリア教育  


校内研究

1.研究主題

「『自立』の基礎を備えた生徒の育成」

  ~教科・諸活動と,キャリア能力領域との関連を意識した実践を通して~

2.主題設定の理由

「児童生徒キャリア育成推進事業」の指定を受け3年目の今年度は,これまでの研究成果をさらに発展させ,同時に押原小学校・甲府昭和高校との小中高連携によるキャリア教育の研究を推進していかなければならない。今年度,本校の研究テーマや内容を考える上で,まず教職員の意識や生徒の実態は以下である。
 昨年度末の研究に対する職員アンケートの中には,「いろいろな場面で『キャリア教育』を意識した活動を行う機会を多く仕組むことができた」「教科,道徳,総合のそれぞれで授業研究を行い,キャリア教育に関する授業のイメージが少しずつ見えてきた」といった感想が多くみられた。そこには,キャリア教育を意識した実践を積み重ねることで教師のキャリア教育についての意識が高まってきたことが読みとれる。
 一方で,アンケートの中には「4領域の能力について(註1),個々の生徒に身につけさせたい能力を具体的にどの程度のレベルで,どのような方法で身につけさせるかもっと研究を深めていかなければならないのではないか」といった意見や,「4領域をうまく授業の中に組み込んでいくことが大切だが,偏りが出ている。本校生徒に足りない部分を補う活動を行うことが必要」といった指摘もあげられていた。これらの意見に,まさに本校のキャリア教育の課題があらわれている。これまで本校では,キャリア教育を意識して多くの生徒の活動や実践を積み重ねてきたが,ここでもう一度それらを分析・整理し,見直し,4領域8能力の意味を再確認しながらそれぞれの活動の到達目標や能力領域との関連を明らかにする必要がある。そして全教職員がもう一度,それらを共通理解したなかで,より効果的な活動や実践に取り組んでいきたいと考える。
 また,生徒のアンケートからは,「積極的に人と関わろうとしていますか」といった「人間関係形成能力」に関わる質問事項についていくつか改善が見られたものの「悩みを相談する相手がいない」と答えた生徒が,各学年とも高い割合を示している。これは学校評価のアンケート結果にも同様にあらわれている本校の生徒の実態である。また,「知らない人ともすぐに人間関係を作ることが得意である」という問いに対し,各学年とも半分以上を超える高い割合で「そう思わない」と答えている。この質問は,「人間関係形成能力」を中心に2年前から実施しているアンケートにおいても,特徴的に見られる傾向である。今年度も引き続き「人間関係形成能力」の育成の研究に取り組むとともに,諸活動を通じて,一人ひとりの課題が克服できるような,より高い「人間関係形成能力」の育成をめざして取り組んでいかなければならないと考える。
 また,「様々な職業の社会的意義を理解して,自分の将来の仕事や生き方を考えている」という将来設計能力に関わる質問項目に対しては,質問項目がやや難解であった点を考慮しても,各学年とも「そう思わない」と答えた生徒の割合が高く,学期ごとに行った別の生徒アンケートにも同様の結果が見られた。
 加えて,「志がありますか」という問いに,「ある」と解答した2年生は,昨年度のアンケートの結果からその割合は大幅に下がっていた。「志」のとらえ方も含めて,結果についてはさらに分析する必要があるが,これらの結果は,本校において,一人ひとりが自分の役割を果たすなかで「志」を持ち,社会的・職業的に自立した人間を育てていくことの必要性を示している。
 研究主題の「自立」は,キャリア教育を単に望ましい「職業観」「勤労観」の育成としてとらえるのではなく,社会的・職業的に自立できる人間の育成を目指すものであるとの視点から設定している。この主題は,「中学校キャリア教育の手引き」(註2)にある「社会的自立・職業的自立に向けて必要な意欲・態度の育成」という視点とも一致し,連携事業を行う押原小学校・甲府昭和高校との共通のキャリア教育の目標,「自己と他者,社会の理解を通して,児童生徒の自立を促す」とも,つながる研究主題である。
 今年度の本校の研究が,職員のみならず生徒自身にとっても,その意義と成長を実感できるキャリア教育をめざすことを目的としている。
 この研究主題のもと全職員で本校生徒の「自立」の基礎を築けるよう努力したい。
註1): 4能力とは職業的(進路)発達にかかわる諸能力で,「人間関係形成能力」「情報活用能力」「将来設計能力」「意思決定能力」に分類されている。
註2): 「中学校キャリア教育の手引き」平成23年3月 文部科学省 P29

3.研究内容

     (1)各学年の教育活動を4領域8能力の視点でもう一度検討し,それぞれの活動がどの能力を,どの段階まで育成するのか明確にした中で,共通の意識をもって取り組む。また,各学年の能力領域のバランスも見直し,キャリアの能力領域の各学年の目標水準についても明らかにする。
     (2)本校の生徒の課題と考えられ,継続して研究を行っている,「人間関係形成能力」や,アンケートから浮き彫りになった「将来設計能力」の育成について,各場面で重点的に取り組む。
     (3)キャリアの観点を再確認し,「授業で身につけさせることができる」,「授業の中で身につけさせたい」キャリアの観点を考え,授業研究に活かす。
     (4)小中高連携事業のより効果的な実践を探る。

4.研究推進組織と研究方法

1)研究推進組織

     

2)研究方法

     (1)教科部会の研究と,各学年のキャリア教育の研究を併せて行う。
     (2)全教師による授業の実践を「一人一実践」とし,プレ授業及び校内研究で設定する授業研究は,全体研究会とする。
     (3)生徒の実態調査を行い,成果の変容を分析する。アンケート項目は,研究推進委員会で検討し実施する。
     (4)指導案の検討など,学年部会でのキャリア研究の部会に教務部も参加する。

キャリア教育

1.生徒のキャリア教育活動の様子

2.キャリア教育資料